ラピッドプロトタイピング装置

ラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping、以下RP)装置とは、3次元CADで作成した形状データから、立体モデルを直接造形(3次元積層造形)することが出来る装置で、3Dプリンターとも呼ばれています。

(H22年度新規導入機器の紹介)

ラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping、以下RP)装置とは、3次元CADで作成した形状データから、立体モデルを直接造形(3次元積層造形)することが出来る装置で、3Dプリンターとも呼ばれています。

従来の切削加工や試作金型などによる方法に比べて、迅速な試作が行えるため、製品開発期間の大幅な短縮化が可能です。

高精度なモデルが作成可能

今回導入した装置はインクジェット方式のもので、UV硬化性樹脂を噴射し、UVランプで硬化させながら積層します。積層ピッチ16ミクロンと、非常に高精度、高精細なモデルの造形が可能です。

サポートの除去が容易

RP 装置では、造形後に不要なサポート部分を取り除く必要がありますが、本装置のサポート材料は非常にもろいため、高圧水を吹きつけることで容易に除去が可能 になっています。このため、複数の部品で構成され、可動部をもつようなモデルを、組み上げた状態のまま一度に造形することも可能です(写真2)。

2種類のモデル材料を同時に使用可能

本 装置では基本的な半透明の樹脂以外に、白色や黒色の着色材料や、ラバー系のやわらかい材料を使用可能です。さらにこれらの種類の違う材料を同時に使用し、 混合することで色ややわからさを調整したり、パーツごとに違う材料を組み合わせたモデルを一度に作成することも可能です。

仕様

メーカ Objet(オブジェット)
型式 Connex500
仕様

造形方式

  • インクジェット方式(樹脂噴射型)

積層ピッチ

  • 16ミクロン(High Quality)、
  • 30ミクロン(High Speed : Digital Material)

造形サイズ

  • (X)490 mm × (Y)390 mm × (Z)200 mm 

造形解像度

  • (X)600 dpi × (Y)600 dpi × (Z)1600 dpi

精度

  • 造形誤差(通常時)
  • 0.1〜0.3 mm (0.004〜0.01 inch)
  • ※精度は、モデル形状やプリントサイズによって異なります。

入力データ形式

  • STL、SCL、OBJDF ファイル

モデル材料

  • アクリル系樹脂 

本 装置は、(独)科学技術振興機構が行う地域産学官共同研究拠点整備事業で採択された、産学官の連携体制で医療・検査・分析機器の開発などを目的とした 「ヒューマン&テクノロジーSHIGA新産業創出拠点」の一環で設置されたものです。ご利用を希望される方は、担当者までお問い合わせください。

(機械電子担当 山下)