中島孝

中島 孝(なかじま たかし)

所属 滋賀県工業技術総合センター 信楽窯業技術試験場 セラミック材料担当
専門分野

陶磁器釉薬、製品物性評価、窯業材料

技術支援 開放機器(万能試験機、ガス吸着、雰囲気炉など)、依頼試験(曲げ試験・吸水試験(タイル・瓦)など)、相談指導の分野(陶磁器釉薬、製品物性評価、窯業材料など)

研究

富栄養化防止のためのリンの回収および再資源化システムの開発
-多孔質セラミックスの環境浄化利用への実証化研究-


概要 湖沼や河川の富栄養化の原因のひとつであるリンの対策は重要な課題である。また、リン資源についても世界的に枯渇化が進んでおり対策が講じられてきている。 本年度は、昨年度検討したリン吸着ビーズの量産化試作実験と試作開発したリン酸イオン吸脱着装置を使用した現地実験、および、吸着ビーズの高機能化について検討した。 共同研究者関係企業による量産化の可能性について確認できたとともに、滋賀大学教育学部の農業排水池に吸脱着装置を設置し、吸着性能評価を行った結果、実験当初の除去率は約98.6%であったが、 その後ほとんど吸着能を示さなかった。ビーズの高機能化の検討については、市販のα-FeOOH粉末を前処理することによって、約84%の除去率が得られた。 業務報告要旨
実績 滋賀県工業技術総合センター研究報告書,p98-100,2003(H15)

鉄系リン酸イオン吸着材の高機能化に関する研究
-吸着心材と製造プロセスについて-

概要 本研究は、平成13年度(一次補正予算)即効性地域新生コンソーシアム研究開発事業「富栄養化防止のためのリンの 回収および再資源化システムの開発」の一環として行った研究開発であり、湖沼の富栄養化問題の原因でもある排水中のリン酸 イオンを水和酸化鉄の吸着特性を利用した吸着材により吸着除去し、その吸着材からリンを回収し、再資源化するシステムを開発することを全体の目的とするものである。また、リン酸イオンの吸着材の開発としては、1995年度に行われた滋賀県工業技術総合センターと龍谷大学、滋賀大学に関するゼオライト系多孔質材料の共同研究において、リン酸イオンの吸着特性が確認された。 ここでは、その吸着材について、さらに実用化のために、比較的安価で入手可能な無機多孔質材料の利用活用とその吸水特性を利用した半湿式によるの製造プロセス開発を行い、その有効性を見出すことができた。 業務報告要旨
実績 滋賀県工業技術総合センター研究報告書,p68-75,2002(H14)

うわぐすり「釉薬に発生する欠点について」
-釉飛び(ちぢれ)、ぶく、ピンホール-

概要 今回は釉薬に発生するトラブル(欠点)の中のいくつかについて考えてみたいと思います。ただし、やきものの世界では、その欠点が特徴になることも多くあり、一概に欠点と表現してしまうのも問題があるかもしれません。 ここではその中でも「ピンホール」を中心にし、原因は異なるもののそれと良く似た状態で程度の違いで区別される「釉飛び(ちぢれ)」や「ぶく」について、症状や原因、その対策などについて示してみます。
実績 信楽窯業技術試験場情報誌「陶」,p6-7,第15号, 2001.11

うわぐすり「青磁」

概要 青磁釉の特徴として、色合いは普通、青や青緑で、表面状態は光沢から半つや消し、つや消しと広く、透明性を持ったものから細かい気泡によって、若干失透したものがあります。 青磁の色は、還元焼成中に釉中に熔けこんだ鉄イオン(Fe 2+)によるもので、その量は1wt%前後です。また、混ざりこんでいる気泡についても、酸化鉄(Fe 3+)が分解するときに発生する酸素であると考えられます。 焼き物としての青磁は、中国の唐代に越州窯(浙江省)で大量に焼かれるようになったのがはじまりと考えられています。これ以降、宋代にかけて青磁釉も発達し、官窯、汝窯、龍泉窯等で青磁が完成されていきました。中国では、元来ヒスイの青色を目指して青磁釉を作ったとされています。その後、近隣諸国に伝わり、朝鮮、安南、タイなどでも青磁釉が作られていきました。 青磁の種類としては、茶人たちによって、藍色の強い砧青磁、オリーブ色に近い天竜寺青磁、貫入を特徴 とする七官手の三種に大きく分けられてきました。ここでは青磁釉の調合について、3種類紹介します。
実績 信楽窯業技術試験場情報誌「陶」,p7,第14号, 2001.3