上田中隆志( かみたなかたかし

専門分野
有機合成化学、超臨界流体、分析化学
技術支援
ガスクロマトグラフ(GC)、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)による有機化合物の分析
高温GPCによる分子量分布測定、超臨界流体中における反応や材料改質

研究

超臨界アルコールを用いた有機化学反応の探索に関する研究

期間
平成16年~平成22年
概要
超臨界アルコールは特異な性質を有しており、触媒を用いることなく反応が起こることが知られている。本研究では、超臨界アルコールと有機化合物の不飽和結合との反応について検討を行った。
実績
〇Mechanism for the reduction of ketones to the corresponding alcohols using supercritical 2-propanol
TETRAHEDRON 63(6) 1429 - 1434(2007).
〇Direct addition of supercritical alcohols, acetone or acetonitrile to the alkenes without catalysts
TETRAHEDRON LETTERS 48(48) 8460 - 8463(2007).
〇Transformation of benzonitrile into benzyl alcohol and benzoate esters in supercritical alcohols
TETRAHEDRON 64(24) 5699 - 5702(2008).
〇Selective reduction of unsaturated aldehydes to unsaturated alcohols using supercritical 2-propanol
JOURNAL OF SUPERCRITICAL FLUIDS 37(2) 215 - 219(2006).
〇The Meerwein-Ponndorf-Verley-Oppenauer type reaction in supercritical or high-temperature alcohols or acetone without catalyst: Effect of oxidation enthalpy and solvent concentrations on yield.
JOURNAL OF SUPERCRITICAL FLUIDS 49(2) 221 - 226(2009).
〇Ring-methylation of pyrrole and indole using supercritical methanol
TETRAHEDRON 66(27-28) 5059 - 5064(2010).

3次元ウォータージェット交絡による自動車用不織布製電磁波シールド立体成形部品の開発【経済産業省 戦略的基盤技術高度化事業】

期間
平成27年~平成29年
概要
近年普及が進められている次世代自動車において、自動車フロア下の高圧バッテリーが大量の電流をモーターに送るときに発生する電磁波が車両内部電子機器の誤作動や人体へ与える影響等の理由から、車両内外への放射防止を目的として用いられる電磁波シールド材の軽量化が求められている。本研究開発は、不織布によるシールド材料の開発及び三次元でウォータージェット交絡可能な方法の確立を目指す。

脂肪酸分析前処理法の効率化に関する研究

期間
令和元年~2年度
概要
脂肪酸および脂肪酸誘導体は、食品分野では生体に与える機能性が注目されている。また、工業材料にも多く利用されており、 脂肪酸および脂肪酸誘導体の分析は必須となっている。しかし、脂肪酸は極性が高く、構造によっては難揮発であるためにガスクロマトグラフ分析を行うためには前処理が必要である。一般に、酸触媒を用いるメチルエステル化が用いられることが多いが、操作が煩雑で長時間かかる。本研究では、触媒を用いることなく高温高圧アルコールを用いて脂肪酸および脂肪酸誘導体の前処理を行う方法を確立することを目標に検討を行った。