信楽が詠まれた和歌

仮名 日文研和歌データベースを利用

漢字仮名混じり文

歌集名

年代

詠者

号・法名等

生年

 

没年

しからきの

みねたちかくす

はるかすみ

はれすもものを

おもふころかな

しがらきの

峰立ち隠す

春霞

晴れずも物を

思ふころかな

古今和歌六帖

976

?

983

?

         

しからきの

みねたちこゆる

はるかすみ

はれすもものを

おもふころかな

しがらきの

峰立ち越ゆる

春霞

晴れずも物を

思ふころかな

古今和歌六帖

976

?

983

?

         

しからきの

みねたちならす

はるかすみ

はれすもものを

おもふころかな

しがらきの

峰立ち均す

春霞

晴れずも物を

思ふころかな

歌枕名寄

1303

 

?

           

きのふかも

あられふりしは

しからきの

とやまのかすみ

はるめきにけり

昨日かも

霰降りしは

しがらきの

外山の霞

春めきにけり

詞花和歌集 第一

1151

     

藤原惟成

悟妙・寂空

953

 

989

はるたちて

ほとはへぬらし

しからきの

やまはかすみに

うつもれにけり

春立ちて

ほどは経ぬらし

しがらきの

山は霞に

埋もれにけり

重之集

1004

 

?

 

源重之

 

?

 

1000

はるたちて

ほとやへぬらし

しからきの

やまはかすみに

うつもれにけり

春立ちて

ほどや経ぬらし

しがらきの

山は霞に

埋もれにけり

万代集(万代和歌集)

1248

 

1250

 

源重之

 

?

 

1000

はるたちて

ほとやへぬらむ

しからきの

やまはかすみに

うつもれにけり

春立ちて

ほどや経ぬらむ

しがらきの

山は霞に

埋もれにけり

続後撰集

1251

     

源重之

 

?

 

1000

ふるゆきの

ひかすつもれは

しからきの

まきのあをはも

みえすなりゆく

降る雪の

日数積もれば

しがらきの

真木の青葉も

見えずなりゆく

内裏歌合

1078

               

みやこたに

ゆきふりぬれは

しからきの

まきのそまやま

あとたえぬらむ

都だに

雪降りぬれば

しがらきの

真木の杣山

跡絶えぬらむ

堀河百首(堀河院御時百首和歌)

1105

 

1106

 

隆源

若狭阿闍梨

?

 

?

みやまたに

ゆきふりぬれは

しからきの

そまやまひとも

あとたえぬらむ

深山だに

雪降りぬれば

しがらきの

杣山人も

跡絶えぬらむ

金葉集_初度本

1124

     

隆源

若狭阿闍梨

?

 

?

みやこたに

あられふるよは

しからきの

まきのとやまの

おくそしらるる

都だに

霰降る夜は

しがらきの

真木の外山の

奥ぞ知らるる

千五百番歌合

1202

 

1203

 

隆源

若狭阿闍梨

?

 

?

したしはの

かれゆくほとに

ふりぬれは

つまきこりつむ

しからきのさと

下柴の

枯れ行くほどに

降りぬれば

つま木こりつむ

しがらきの里

正治初度百首

1200

     

藤原経家

 

1018

 

1068

あらたまの

はるともみえぬ

こすゑかな

なほかせさゆる

しからきのやま

新玉の

春とも見えぬ

梢かな

なほ風冴ゆる

しがらきの山

宝治百首(宝治御百首)

1248

     

藤原成実

 

1095

 

1102

むらくもの

とやまのみねに

かかるかと

みれはしくるる

しからきのさと

むら雲の

外山の峰に

掛かるかと

見れば時雨るる

しがらきの里

新勅撰集

1232

     

平経正

 

?

 

1184

はるあさき

すすのまかきに

かせさえて

またゆききえぬ

しからきのさと

春浅き

篠の籬に

風冴えて

まだ雪消えぬ

しがらきの里

山家集

1190

 

?

 

佐藤義清

西行

1118

 

1190

しからきの

そまのおほちは

ととめてよ

はつゆきふりぬ

むこのやまひと

しがらきの

杣のおほ爺は

とどめてよ

初雪降りぬ

聟の山人

山家集

1190

 

?

 

佐藤義清

西行

1118

 

1190

はるかすみ

すすのまかきに

かせさえて

またゆききえぬ

しからきのさと

春霞

篠の籬に

風冴えて

まだ雪消えぬ

しがらきの里

歌枕名寄

1300

 

?

 

佐藤義清

西行

1118

 

1190

はるあさみ

すすのまかきに

かせさえて

またゆききえぬ

しからきのさと

春浅み

篠の籬に

風冴えて

まだ雪消えぬ

しがらきの里

夫木抄(夫木和歌抄)

1310

 

?

 

佐藤義清

西行

1118

 

1190

しからきの

とやまはゆきも

きえにしを

ふゆをのこすや

たにのゆふかせ

しがらきの

外山は雪も

消えにしを

冬を残すや

谷の夕風

六百番歌合

1194

 

?

           

しからきの

おくいかならむ

とやまたに

みちまよふまて

ふれるしらゆき

しがらきの

奥いかならむ

外山だに

道迷ふまで

降れる白雪

民部卿家歌合

1195

               

しからきの

とやまはうすき

しらゆきの

うつみもはてぬ

まつのむらたち

しがらきの

外山は薄き

白雪の

埋みも果てぬ

松のむら立ち

道助法親王家五十首

1218

 

1219

           

しからきの

とやまのもみち

おのれとや

ゆふひをそむる

いろまさるらむ

しがらきの

外山の紅葉

おのれとや

夕日を染むる

色勝るらむ

道助法親王家五十首

1218

 

1219

           

しからきの

とやまのこすゑ

うすくこく

にほふもみちは

あめやそむらむ

しがらきの

外山の梢

薄く濃く

匂ふもみじ葉

雨や染むらむ

日吉社十禅師歌合

1219

               

ゆきふれは

みやまやさむき

しからきの

とやまにいつる

うくひすのこゑ

雪降れば

深山や寒き

しがらきの

外山に出づる

鶯の声

歌合

1219

               

しからきの

とやまのおくに

こゑすなり

うつもれよわる

まきのゆきをれ

しがらきの

外山の奥に

梢なす

埋もれ弱る

真木の雪折れ

洞院摂政家百首

1232

     

藤原家隆

 

1158

 

1237

しからきの

まきのそまかは

こほりして

かけもなかれぬ

ふゆのよのつき

しがらきの

真木の杣家は

氷して

影も流れぬ

冬の夜の月

壬二集_家隆

1237

 

1245

 

藤原家隆

 

1158

 

1237

かみなつき

いまはしくれも

しからきの

とやまのあらし

くもさそふなり

神無月

今は時雨も

しがらきの

外山の嵐

雲誘ふなり

壬二集_家隆

1237

 

1245

 

藤原家隆

 

1158

 

1237

しからきの

とやまのこすゑ

そらさえて

かすみにふれる

はるのしらゆき

しがらきの

外山の梢

空冴えて

霞に降れる

春の白雪

壬二集_家隆

1237

 

1245

 

藤原家隆

 

1158

 

1237

しからきの

とやまのあられ

ふりすさひ

あれゆくころの

くものいろかな

しがらきの

外山の霰

降りすさび

荒れ行くころの

雲の色かな

拾遺愚草_定家

1241

 

1216

 

藤原定家

 

1162

 

1241

しくれゆく

いろこそしらね

しからきの

とやまのおくも

あきのよのつき

時雨ゆく

色こそ知らね

しがらきの

外山の奥も

秋の夜の月

内裏歌合

1213

     

飛鳥井雅経

 

1170

 

1221

はるといへは

とやまのかすみ

たちにけり

うすすみわたる

しからきのさと

春といへば

外山の霞

立ちにけり

薄墨渡る

しがらきの里

正治後度百首

1200

     

賀茂季保

 

?

 

1249

あさかすみ

たなひきぬるか

しからきの

とやまのあらし

ふきたゆむなり

浅霞み

たなびきぬるか

しがらきの

外山の嵐

吹き弛むなり

宝治百首(宝治御百首)

1248

     

藤原信実

寂西

1177

?

1265

しののめの

しからきやまの

ほとときす

ひはらかうれの

くもになくなり

東雲の

しがらき山の

ほととぎす

檜原がうれの

雲に鳴くなり

万代集(万代和歌集)

1248

 

1250

 

藤原信実

寂西

1177

?

1265

しからきの

とやまはかりに

みしゆきの

さとまてつもる

ときはきにけり

しがらきの

外山ばかりに

見し雪の

里まで積もる

時は来にけり

弘長百首

1261

     

藤原信実

寂西

1177

?

1265

しののめの

しからきやまの

ほとときす

ひらのこくれの

くもになくなり

東雲の

しがらき山の

ほととぎす

ひらの木暗れの

雲に鳴くなり

歌枕名寄

1300

 

?

 

藤原信実

寂西

1177

?

1265

しののめの

しからきやまの

ほとときす

ひはらかくれの

くもになくなり

東雲の

しがらき山の

ほととぎす

檜原隠れの

雲に鳴くなり

夫木抄(夫木和歌抄)

1310

 

?

 

藤原信実

寂西

1177

?

1265

しからきの

とやまのそらは

かすめとも

みねのゆきけは

なほやさゆらむ

しがらきの

外山の空は

霞めども

峰の雪気は

なほや冴ゆらむ

後鳥羽院御集

1239

 

?

 

後鳥羽天皇

後鳥羽院

1180

 

1239

わかこひは

いろもかはらす

しからきの

まきのそまやま

しくれふれとも

我が恋は

色も変らず

しがらきの

真木の杣山

時雨降れども

後鳥羽院御集

1239

 

?

 

後鳥羽天皇

後鳥羽院

1180

 

1239

しからきの

とやまのみゆき

つもるらし

むらくもまよひ

しくれするころ

しがらきの

外山の深雪

積もるらし

むら雲迷ひ

時雨するころ

夫木抄(夫木和歌抄)

1310

 

?

 

後鳥羽天皇

後鳥羽院

1180

 

1239

しからきの

とやまのもみち

ちりはてて

さひしきみねに

ふるしくれかな

しがらきの

外山の紅葉

散り果てて

寂しき峰に

降る時雨かな

遠島歌合

1236

     

藤原秀能

如願

1184

 

1240

ふゆさむみ

まきのはしろく

しもさえて

あささひしかる

しからきのさと

冬寒み

真木の葉白く

霜冴えて

朝寂しかる

しがらきの里

万代集(万代和歌集)

1248

 

1250

           

しからきの

とやまのすゑの

ほとときす

たかさとちかき

はつねなくらむ

しがらきの

外山の末の

ほととぎす

誰が里近き

初音鳴くらむ

遠島歌合

1236

     

藤原隆祐

 

1190

?

1251

ひくるれは

ゆくひとみえぬ

しからきの

とやまにいつる

さをしかのこゑ

日暮るれば

行く人見えぬ

しがらきの

外山に出づる

さ牡鹿の声

影供歌合

1251

     

藤原隆祐

 

1190

?

1251

かりかねは

ともまとはせり

しからきや

まきのそまやま

きりたたるらし

雁がねは

友惑わせり

しがらきや

真木の杣山

霧立たるらし

金槐集_実朝

1219

 

?

 

源実朝

 

1192

 

1219

みやまには

しらゆきふれり

しからきの

まきのそまひと

みちたとるらし

深山には

白雪降れり

しがらきの

真木の杣人

道辿るらし

金槐集_実朝

1219

 

?

 

源実朝

 

1192

 

1219

しからきの

とやまはかりに

ふりそめて

さとにはけさの

ゆきもつもらす

しがらきの

外山ばかりに

降り初めて

里には今朝の

雪も積もらず

続後拾遺集

1326

     

衣笠家良

 

1192

 

1264

しからきの

そまやまさくら

はることに

いくよみやきに

もれてさくらむ

しがらきの

杣山桜

春ごとに

幾世宮木に

漏れて咲くらむ

新勅撰集

1232

     

藤原頼氏

 

1198

 

1248

しからきの

とやまのまつは

しくるとも

つれなきいろは

えやはみるへき

しがらきの

外山の松は

時雨るとも

つれなき色は

えやは見るべき

為家千首(為家卿千首)

1223

     

藤原為家

 

1198

 

1275

しからきの

とやまのみゆき

きえかねて

はるよりのちも

ふゆそひさしき

しがらきの

外山の深雪

消えかねて

春より後も

冬ぞ久しき

為家千首(為家卿千首)

1223

     

藤原為家

 

1198

 

1275

しらくもも

またきえなくに

しからきの

とやまのかすみ

はやたちにけり

白雲も

まだ消えなくに

しがらきの

外山の霞

早立ちにけり

洞院摂政家百首

1232

     

藤原為家

 

1198

 

1275

あめすくる

とやまのみちの

こくれより

しからきかさそ

みえかくれする

雨過ぐる

外山の道の

木暗れより

しがらき笠ぞ

見え隠れする

新撰和歌六帖(新撰六帖題和歌)

1243

     

藤原為家

 

1198

 

1275

しからきの

やまかせくらし

ふるあめに

ときときましる

ゆきのさむけさ

しがらきの

山風暗し

降る雨に

時々混じる

雪の寒気さ

新撰和歌六帖(新撰六帖題和歌)

1243

     

葉室光俊

真観

1203

 

1276

しからきの

やまかきしくれ

ふるあめに

ときときましる

ゆきのさむけさ

しがらきの

山かき時雨れ

降る雨に

時々混じる

雪の寒気さ

夫木抄(夫木和歌抄)

1310

 

?

 

葉室光俊

真観

1203

 

1276

さくらはな

いまさきぬらし

しからきの

とやまのまつに

くものかかれる

桜花

今咲きぬらし

しがらきの

外山の松に

雲の掛かれる

夫木抄(夫木和歌抄)

1310

 

?

 

葉室光俊

真観

1203

 

1276

たつねみむ

けふもしくれは

しからきの

とやまのもみち

いろやまさると

尋ね見む

今日も時雨は

しがらきの

外山の紅葉

色や勝ると

続後撰集

1251

               

しからきの

とやまはかりに

ふりそめて

にはにはおそき

ゆきにもあるかな

しがらきの

外山ばかりに

降り初めて

庭には遅き

雪にもあるかな

玉葉集

1312

               

かせさむみ

またゆききえぬ

しからきの

とやまかすみて

はるはきにけり

風寒み

まだ雪消えぬ

しがらきの

外山霞みて

春は来にけり

続古今集

1265

     

宗尊親王

 

1242

 

1274

いまよりや

とやまのいろも

かはるらむ

あきかせさむし

しからきのさと

今よりや

外山の色も

変るらむ

秋風寒し

しがらきの里

続古今集

1265

     

宗尊親王

 

1242

 

1274

きのふけふ

とやまのゆきけ

かせあれて

さむくしくるる

しからきのさと

昨日今日

外山の雪気

風荒れて

寒く時雨るる

しがらきの里

歌合

1297

 

?

           

なかつきの

しもよのつきは

かたふきて

しかそなくなる

しからきのやま

長月の

霜夜の月は

傾きて

鹿ぞ鳴くなる

しがらきの山

歌枕名寄

1300

 

?

           

しからきの

まきのこすゑも

かすむなり

あくるとやまの

よこくものそら

しがらきの

真木の梢も

霞むなり

明くる外山の

横雲の空

文保百首(文保御百首)

1318

     

鷹司冬平

後称念院

1275

 

1327

しからきの

とやまにかかる

うきくもの

ゆくかたみえて

ふるしくれかな

しがらきの

外山に掛かる

浮雲の

行く方見えて

降る時雨かな

続千載集

1320

               

すみかまも

そことしられて

しからきの

さとよりほかに

たつけふりかな

炭窯も

そこと知られて

しがらきの

里よりほかに

立つ煙かな

草庵集_頓阿

1372

 

1359

 

二階堂貞宗

頓阿

1289

 

1372

さとひとは

ころもうつなり

しからきの

とやまのあきや

よさむなるらむ

里人は

衣打つなり

しがらきの

外山の秋や

夜寒なるらむ

草庵集_頓阿

1372

 

1359

 

二階堂貞宗

頓阿

1289

 

1372

なるかみの

おともはるかに

しからきの

とやまをめくる

ゆふたちのくも

鳴神の

音も遥かに

しがらきの

外山を廻る

夕立の雲

続後拾遺集

1326

               

しからきの

まきのこすゑも

かすむなり

あくるとやまの

よこくものそら

しがらきの

真木の梢も

霞むなり

明くる外山の

横雲の空

続後拾遺集

1326

               

かせさむみ

やまはゆきけの

くもなから

けふもしくるる

しからきのさと

風寒み

山は雪気の

雲ながら

今日も時雨るる

しがらきの里

続後拾遺集

1326

               

かきくらし

しくれとみえて

しからきや

とやまのみねに

くもそかかれる

掻き暗し

時雨と見えて

しがらきや

外山の峰に

雲ぞ掛かれる

院六首歌合

1343

 

?

           

しからきの

まきのとやまの

ほとときす

あくるをときと

そらになくなり

しがらきの

真木の外山の

ほととぎす

明くるを時と

空に鳴くなり

延文百首

1357

     

日野賢俊

三宝院賢俊

1299

 

1357

しからきの

とやまのくもの

うちしくれ

けふやさとひと

ふゆをしるらむ

しがらきの

外山の雲の

打ち時雨れ

今日や里人

冬を知るらむ

等持院百首_尊氏

?

     

洞院公泰

 

1305

 

?

しからきの

とやまをかけて

くもはらふ

あらしのあとも

またしくれつつ

しがらきの

外山を掛けて

雲払ふ

嵐のあとも

まだ時雨れつつ

新千載集

1359

 

1360

           

しからきの

とやまにふれる

はつゆきに

みやこのそらそ

なほしくれける

しがらきの

外山に降れる

初雪に

都の空ぞ

なほ時雨れける

新拾遺集

1364

 

1365

           

しからきや

やまさへきりに

へたたりて

みなかみとほき

うちのかはおと

しがらきや

山遮りに

隔たりて

水かみ遠き

うちの川音

宗良親王千首

1377

     

宗良親王

尊澄

1311

 

1385

ほともなく

さとをはすきて

しからきの

とやまをめくる

むらしくれかな

ほどもなく

里をば過ぎて

しがらきの

外山を廻る

むら時雨かな

宝篋院百首_義詮

1357

     

足利義詮

 

1330

 

1367

しからきの

とやまのさくら

さきにけり

まきのこすゑに

かかるしらくも

しがらきの

外山の桜

咲きにけり

真木の梢に

掛かる白雲

延文百首

1357

     

九条経教

祐円

1331

 

1400

きのふまて

のこりしままに

しからきの

とやまのはなを

ゆきかとそみる

昨日まで

残りしままに

しがらきの

外山の花を

雪かとぞ見る

新続古今集

1439

               

しからきの

とやまのゆきは

ふかけれと

なほたきやまぬ

まきのすみかま

しがらきの

外山の雪は

深けれど

なほ焚き止まぬ

真木の炭釜

隠岐高田明神百首

1387

               

しからきの

とやまもゆきに

うつもれて

よそめはいさや

おくのすみかま

しがらきの

外山も雪に

埋もれて

余所目はいざや

奥の炭窯

隠岐高田明神百首

1387

               

あきかせに

ころもうつなり

しからきの

とやまのまさき

いろかはるらむ

秋風に

衣打つなり

しがらきの

外山の柾

色変るらむ

草根集_正徹

1459

 

?

 

正徹

清巌

1381

 

1459

しからきや

とやまのまさき

くるはるの

かすみとともに

つなてひくなり

しがらきや

外山の柾

来る春の

霞とともに

綱手引くなり

草根集_正徹

1459

 

?

 

正徹

清巌

1381

 

1459

しからきや

とほやまのまさき

うつひもを

たなひきそむる

はるかすみかな

しがらきや

遠山の柾

打つ紐を

たなびき初むる

春霞かな

草根集_正徹

1459

 

?

 

正徹

清巌

1381

 

1459

しからきや

とやまのさとの

ゆふつくひ

なかはしくれの

みねのしひしは

しがらきや

外山の里の

夕づく日

半ば時雨の

峰の椎柴

春夢草_肖柏

1527

 

?

 

肖柏

夢庵

1443

 

1527